雲仙岳災害記念館・みずなし本陣編

2006.5.14.作成


  私と長男の休みが重なった5月3日、(長男は家電量販店に勤めているので休みは不定期)
 久しぶりに有明フェリーで海を渡り、(こう言うとなんか凄い!)島原の雲仙噴火災害の記念館
 などを見に行ってきました。
  最初は「長崎さるく博」に行こうと思っていたのですが、ゴールデンウィークの混雑と駐車場の
 心配などから、こちらに変更、フェリーは満杯ですぐには乗れなかったものの、下船後の島原へ
 の道は行き帰り共混雑も無く、快適なドライブが出来ました。
 
 
いつもなら私のセレナで行くところだが、今
回はフェリーに乗せるので、運賃が少しでも
安くなるように長男のワゴンRで行く事に…
(有明フェリーは元々運賃は安いけど、家族
4人だったらワゴンRでもラクラクだし…ね。)

因みにセレナだったら2390円がワゴンRだ
と1960円。(運転者1人込運賃)
 
長男の車なのに運転はもっぱら私の役目…
たまの休みにつき合わすんだから仕方ない
か…。
長洲港出航直後の雲仙。
 
ゴールデンウィーク中は特別ダイヤで運行
中で、9時過ぎくらいに港に着いたが、入港
中の船には乗れず次の9時45分(だったと
思う)の便に乗れた。
 
この日は天気も良く、ドライブ気分も盛り上
がったが、「天気晴朗なれど波高し」…
 
結構風が強かった…。
有明フェリーには出航後、多くのカモメが群
がってくる。船内の売店ではカモメの餌まで
売っているほどだ。パン屑みたいな餌を投
げると見事にキャッチするものだから子供た
ちには大人気だ。
他に運が良ければスナメリ(小型のイルカ)
も見ることができるらしく、カモメとあわせ有
明フェリーのセールスポイントとなっている。
 
それにしてもこの日は風が強く、「有明フェリ
ーでもこんなに揺れるの?」っていうほど揺
れた。(千鳥足になる程)
カミさんは酔ったらしく、「帰りはこの船に乗
るの嫌!」ですと…。
 
   有明フェリーのHP
サッカーで有名な長崎県立国見高校のある
国見町(現雲仙市)の多比良港から島原市
内を抜け、30分ほどで予定の水無川周辺に
着いた。
 
最初に向かったのはこの建物。
平成14年7月1日の開館というからもうすぐ
4年になるというのに知らなかった「雲仙岳
災害記念館(がまだすドーム)」。
連休中というのにさほどの混雑も無く、スト
レスなしに見て回れた割りに非常に見ごた
えのある施設だった。
がまだすドーム前から普賢岳を見る。
いまだに火砕流の跡が生々しい。
                          館内マップ。
  有料ゾーンには目を見張る展示物や施設がいっぱいで感心した。
  Cの平成大噴火シアターは直径14mものドーム型スクリーンに映し出される火砕流や土石流の映像を手すりの
  バーを握って立って見る劇場。映像に合わせて床が揺れ、動き、さらにはバーの真ん中から熱い風が顔に向け
  て吹き出してくるので臨場感ある映像を見ることが出来る。
  Fの島原大変劇場は江戸時代に起こった噴火から眉山崩壊による津波の被害までのいわゆる「島原大変肥後
  迷惑」の話を日本昔話風にして上演している。
  そしてこのFからCへ伸びる「火砕流の道」は床のガラスの下に敷かれた火砕流でなぎ倒された木の上を赤い
  光が実際の火砕流と同じ速度で流れることで火砕流のスピードを体験できるようになっている。
 
  この有料ゾーンにはいろいろな割引制度もあって、私たちは「インターネット割引」を使って通常大人1000円の
  ところを800円、中高生700円のところを560円の割引入場料で入場した。
  いろいろな割引についてはがまだすドームのHPのインフォメーションに詳細が記してある。
 
            雲仙岳災害記念館(がまだすドーム)のHP
 
上の館内マップで「C焼き尽くされた風景」
のところに展示してあった火砕流被災テレ
ビカメラ。
奥には焼け焦げた自転車もあった。
同上。
平成3年6月3日の大火砕流では多くの報
道陣が犠牲となったが、そのときの取材用
カメラが数台展示してあり、火砕流のすさま
じさを物語っている。
これもテレビカメラ。現地で取材していた日
本テレビのものだそうで、中に残されたテー
プ(?)には一部見られるところがあり、日
テレの特番で使われたとのこと。
手前に見える何本ものコード状のものは変
わり果てたカーボンファイバー製の三脚。

三脚がこんなになってる状況で、テープが
助かってたなんて…。
被災公衆電話。
がまだすドームから車で5分程度のところに
ある道の駅「みずなし本陣ふかえ」。
ここも土石流被災地の上に建っていて、火
山災害の学習が出来る施設などもある。
食事をしようとオープンテラス(?)のちゃん
ぽん店に入りオーダーしたものを待っている
とどこからか変な声が…よく見るとこれ、大
きなインコが2羽、放し飼いにされていた。
他にも後ろにちょっと見える檻の中には猿
もいたりして、通る人たちも足を止めて見て
いた。
食事を済ませ、すぐ前にある火山学習館に
入ってみた。(ちゃんぽん屋で割引券ゲット
!)
ここにも火砕流体験シアターなどがあるが、
がまだすドームほどではない。
写真は館内展示の火砕流被災軽トラック。
ほとんどフレームだけになっているところか
ら火砕流のすさまじさが窺える。
このみずなし本陣が土石流の上に建ってい
るというのがはっきりわかるのが、すぐ横の
被災家屋群。
多くの被災家屋がこうして土に埋まったまま
保存してある。
上の写真の横にはドーム型の建物があり、
中には被災家屋が数軒、風雨にさらされな
いように保存してある。
この家だけは移築復元してあるそうだが、
他はすべて被災したままの状態で保存され
ているという。
それにしても土石流も物凄い!(言葉が出
てこない…)
家の中も土砂だらけ…。
この白い建物の中に土石流被災家屋が保
存してある。
 
 
  みずなし本陣のHP
みずなし本陣から見た普賢岳。
普賢岳頂上付近の平成新山。
この溶岩の塊が(熱いうちに)山を滑り落ち
てくると火砕流となる。
この溶岩ドームからなる平成新山は普賢岳
の標高を138m上回り、1488mとなった。
がまだすドーム、みずなし本陣周辺のmap。
  帰り道に薬局に寄って酔い止め薬を買いましたが、行きとは打って変わってのべた凪で、フェリーもまったく揺れず、
  カミさんの機嫌も良くなりほっとしました。、その上何とはなしに見ていた海面に、一瞬ではあったけどスナメリの背
  中(背びれの無い)を発見し、おそらくこの船で私だけが見た幸福を呼ぶスナメリに感慨もひとしお…といった風な
  帰路でした。(あとで、下船後そのまま宝くじを買いに行っときゃあ…と後悔する事しきり…でした。)
 
  普賢岳噴火時はここ荒尾にも火山灰が降り注ぎましたが、あの時、島原の人たちは想像に絶する生活を強いられ
  ていたんだとあらためて感じさせてくれたドライブでした。
 
 

 
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