2018.7.16作成

 

阿蘇登山道には、東登山道(私たちの年代には坊中線といったほうがわかり易い…)、
北登山道(同じく赤水線)、南登山道(同じく吉田線)と、長陽から入って赤水線の湯の谷に
出る西登山道がありますが、どの道も熊本地震により、大きな被害を受けました。
 
地震後、一番先に開通したのは阿蘇駅前から登る東登山道で、それでも開通後約1か月の
'16年10月に登った時は工事中の個所や片側一方通行のところが多々ありました。
 
次に開通したのは意外なことに唯一トンネルのある南登山道で'17年10月、
北登山道は一番遅れて'18年の4月となっています。
 
今回はそんな登山道の姿をドライブレコーダーの映像から切り出した画像で ご紹介します。
 
阿蘇駅前(道の駅阿蘇)の国道57号の交差点を山上に向けて出発するとほどなくして右上の標示が…
「9時から19時 草千里まで通行可」。 まだこの時点では山上広場までは行けなかった。
 
さらに進むとところどころに工事個所が…
 
 
路肩が崩れていたりして、片側交互通行の個所も数か所あった。
(現時点では片側交互通行はすべてなくなっている。)
 
 
草千里手前の道路。'16年10月時点では道路崩落のため片側通行だった場所も
'17年の9月にはきれいに復旧されていた。
 
 
'16年の10月は展望台の駐車場は片側交互通行のため、すべてが使用できなかったが、
'17年の9月に行ったときは、草千里側の駐車場は使用できた。
反対の崖側の復旧はまだまだだったが…
 
 
 
'16年の10月時は草千里までしか行けなかったので、普段は有料の駐車場も無料開放していた。
三段目左の画像中央には山上広場にある派出所の代わりか警察車両が停車していた。
 その警察車両の右に噴煙を上げる中岳が見える。
三段目右は烏帽子岳とその前に広がる草千里。
 
 
'17年の9月には山上広場まで登ることができた。
1枚目(一段目左)は草千里から山上広場の中間地点で、古坊中と呼ばれるところ。
小型のヘリコプターが見えるが、火口上空を飛ぶ遊覧ヘリ。
 
長期間の通行止めだったので、山上広場のドライブインはロープウェイ乗り場をのぞいて
休業中なのか 廃業しているのか、 色々調べてみたが、わからなかった。
 
4枚目(二段目右)は帰り道、吉田線との分岐箇所。まだ通行止めだった。
 
 
ロープウェイ乗り場の奥にある西厳殿寺奥の院。地震の影響か、全体的に傾いている。
よく見るとわかるが、ロープウェイの支柱もロープは取り外されたままだった。
 
 
’16年の10月と’17年の9月の下山道。両者を比べるとやっぱり道路がきれいになっている。
1枚目2枚目(上段)は赤水線の分岐点。
熊本市内方向はこっちのほうが近道だが、この時点ではまだ復旧していなかった。
 
3枚目4枚目(二段目)は米塚、5枚目6枚目(三段目)は根子岳が少しだけ見える。
 
 
米塚のアップ写真。
山頂付近には熊本地震でできた裂け目が…
 
 
'18年の4月の終わりに北登山道(赤水線)も復旧したとのことだったので、5月の水汲み時に登ってみることに…
とは言っても大津方面から長陽大橋経由で栃の木交差点に出るので、湯の谷までは西登山道だ。
 
1枚目は県道149号線との交差点。ここを左に曲がると東海大のキャンパス脇を抜け、赤水に出る。
3枚目(二段目左)が北登山道との合流地点の湯の谷付近。
4枚目、5枚目のように米塚の脇を軽快に登ると、東登山道(坊中線)との合流地点に出る(6枚目)。
 
 
この日は火口へ登ることができたので、久しぶりに火口見物することに…
しかし有毒な火山ガスの発生のため、呼吸器系の疾患を持つ人の登山は禁止。
料金所と思った建物は監視所で、その確認をされていた。
 
 
次に見えてきたここが料金所。通行料はご覧の通り。
 
 
以前は阿蘇町営道路だったが、阿蘇町が周辺町村と合併して
阿蘇市となった今は市営道路…なのかな?
3枚目(二段目左)正面の建物がロープウェイ火口西駅。
地震に加え噴火時の噴石被害でか、完全閉鎖され、トイレも使用できなかった。
 
 
左手の坂道を登って中央やや右(パトカーの右上)が中岳火口展望所。
火口にはこの写真の右手、立っている監視人のおじさんの前を右に登っていく。
それにしても噴石の補修跡がすごかった。
 
 
'18年5月時点での中岳火口。 綺麗な湯だまりがあった。
前回来た時('14年5月)は湯だまりは無くなっていたが、
その時の模様はNontaの三日坊主なブログに詳しい。
実際その時以来更新せず、放置しっぱなしだが…(汗)。
 
 
その'14年5月時の火口。
湯だまりはなく硫黄のにおいが強烈だった。
 
 
火口淵から駐車場のほうを見る。
ロープウェイの駅舎の上には火山灰が堆く積もっていた。
 
 
南阿蘇へ降りる南登山道(吉田線)も'17年の10月には開通したので、
'18年の3月に通ってみたが、途中の火の山トンネルがまさかの片側交互通行。
 
 
トンネル出口(吉田側)で電気か何かの工事が…
次の5月に通った時は上下線問題なく通行できた。
 
 
このルートも復旧工事をしながらの開通で、3月時点と5月時点で
2か月ではあるが、随分通りやすくなっていた。
 
工事関係者の方々の努力に感謝したい。
 
 
南阿蘇への水汲みの度に山に登るわけではありませんので、
登山道が開通してすぐ…とはなかなかいきませんでしたが、
この4月ですべての登山道が通れるようになって本当に良かったと思います。
 
熊本方面からのアクセスにはまだまだ難があるとはいえ、規制が掛かっていなければ
火口見物も出来る様になっていますので、これからの阿蘇観光は魅力大です。
 
多くの観光客の方に来ていただくことが地域の復興につながりますので、
この魅力ある阿蘇へ、是非皆さんも足をお運びください。