大牟田市石炭産業科学館


  大牟田市石炭産業科学館は日本一の三池炭鉱がある街として、炭鉱の実体をわかりやすく
 学べるようにと、平成7年(だったと思う)にオープンした施設で、常設展示場では「ダイナミック
 トンネル」と名付けられた模擬坑道で坑内で実際に活躍していた大型機械なども見て回ること
 ができる。

   「約46億年前の地球誕生から、数十億年を経て生まれた石炭の生命。
   遥かな時の積み重ねに育てられた石炭が、人類の進化と暮らしを支え続けています。
   かつてわが国最大の炭鉱の街だった大牟田市は、
   時代の歩みの中で石炭の偉大な力を学びました。
   この地が知る優れた地球資源・石炭の威力を、未来に伝えたいと願います。
   石炭は、時空を超えて輝き続ける地球の賜。
   ここで、その姿に出会ってください。」

                                       (石炭産業科学館の栞より)
 


大牟田市石炭産業科学館の全景。

常設展示室内部。
作業着や各種マスクなど、いろいろな備品類他が展示されている。

安全灯(キャップランプ)。
ランプの前面ガラスの周りの色分けで、職制の区別をしていた。
白…経営者(課長・副長以上の職員)、鉱山保安監督局の監督官
緑…係長以下の職員、組合執行部、保安部監督員、安全推進員
黄…指導員(鉱員)   黒…一般鉱員    青…下請け作業員
この他、発破時には警戒人が赤いカバーをはめていた。
写真は左が緑で係員(職員)用、右が黒で鉱員用。

ここより先がこの施設の目玉「ダイナミックトンネル」(模擬坑道)。
まずはこのエレベーターで地下400mの世界へ…。
(って本当に地下へもぐるわけじゃないけどね(^_^;))

動態展示してあるロードヘッダー。
先端の切削部で炭塵が巻き上がらないように散水しながら炭層をドラムカッターで切削し、
下部の2本のアームでドラムが削り落とした石炭をかき集め、コンベアで後方へ運ぶ機械。
先端部は首振り自在。

三池の採炭切羽の主力、自走枠。
幅80〜120mの払に数十台並べて設置し、その前を上下左右に動く大型ドラムカッターで
炭壁を切削する。カッター下にはチェーンコンベアがあり掘った石炭は自動的に運ばれる。
自走枠は水圧の力で、1台づつ前進し、前へ掘り進んでいく。

坑内電気機関車。
坑内を走る電車にもいろいろあるが、これは最強の26トン重連式電気機関車(東芝製)。
石炭を5立方メートル積むことが出来る炭車を30両(のちに34両に増結)牽引していた。
写真の電車は三川鉱タイプで、四山鉱タイプは人車も牽引できる仕様になっていた。
この電車の制限速度は時速28キロで、坑内の電車では一番のスプリンターだった。
架線電圧250V、架線の高さ2m前後(規定は180cm以上)、レールの軌間は610mm。

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