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 菊水・山鹿編

 2002.5.18.歴史民俗資料館他追加  

熊本県玉名郡菊水町にある、江田船山古墳(国指定史跡)。
日本史の教科書にも載っている、有名な古墳です。
5世紀後半の築造で、全長62mの前方後円墳です。
江田船山古墳の石室入り口。
このドアを開いて中に入れば、お宝がザクザク出てきた石棺にご対面。
(明治6年発掘、無料で自由に見学できます。)
江田船山古墳の横口式家形石棺。
この中から金銅製冠帽など200点以上の副葬品が出土。
中でも1本の太刀に銀で象嵌された75文字は、
日本最古の漢字として知られています。
船山古墳に隣接している「肥後民家村」の中にある歴史民俗資料館。
江田船山古墳を始め近隣の遺跡からの出土品を展示してある。
中でもやはり江田船山古墳出土の国宝の数々は是非見ておきたい。
但し本物は東京国立博物館蔵の為、レプリカではあるが…
江田船山の出土品の中で一番有名な銀象嵌銘太刀。
レプリカではあるが良く出来ている。
銀象嵌銘太刀の峰部分のアップ。
1500年も前にこの細い部分にこういう細工が出来たとは…
柄の部分にある天馬をかたどった象嵌。
この銀象嵌銘太刀の銘文の詳細については「江田船山国宝展」のほうで
解説していますので、そちらへどうぞ。
鉄製短甲(国宝・レプリカ)。
鎧の胴の部分(と思う…)
銅鏡2種(国宝・レプリカ)。
「江田船山国宝展」の方で紹介しているのとは違う鏡。
江田船山古墳出土の金銅製冠帽。
これもレプリカで、菊水町歴史民族資料館に展示中。
本物は国宝のため、他の200余点の副葬品と共に
東京国立博物館にて保存されています。
江田船山古墳と隣接する、塚坊主古墳。
装飾古墳です。
塚坊主古墳の石室内部。
写真の写りが暗くてわかりづらいかもしれませんが、
壁面に赤や黒で装飾が施されています。
ここも無料で自由に見学できます。
縄文の森にある復元された竪穴式住居。
中に入って喜んでいるのは、ウチの娘です。
この一帯は肥後古代の森 菊水地区として整備されています。
江田船山古墳の近くにある謎の遺構 「トンカラリン」。
約450mにわたってこのような石組みの暗渠や自然の地隙等で構成されている。
この遺構が果たして何のために造られたのかは諸説あっていまだに謎のまま。
高さ約7mの地隙。(ウチの子供の背丈と比較して下さい。)
奥は暗くて入れなかったが、ずうっと奥まで続いている感じだった。
トンカラリンの開口部「タンタン落とし」の前の石舞台。
この巨石の上で巫女(卑弥呼 ?)が舞ったのだろうか。
向こう側の壁面には横穴墓が造られていた。
 〔トンカラリン〕
 江田船山古墳と清原台地続きの斜面に構築された隧道遺構。全長は約450mでトンネル状の地
隙や地下道のような石組み暗渠などが組み合わさった実に不思議な構造物である。
 昭和50年代に作家の故松本清張氏が現地を調査して、邪馬台国が記された魏志倭人伝の一節
から「シャーマニズムに関係した鬼道ではないか」と推論したことで全国的にその名が知られた。し
かし、その後の「排水路説」により、ブームは沈静化に向かった。
 再びトンカラリン論争が甦ったのは平成5年6月の集中豪雨以降で、このとき、県北部の排水路が
甚大な被害を受けたにも拘らず、トンカラリンには一切の損害がなく、それは大した水が流れなかっ
たことを意味していた。そこで農業土木の見地から今一度詳細な再調査が行なわれることになり、
平成13年、熊本県教委と菊水町教委はそれまでの排水路説を正式に見直し、あらためてその正体
を巡って議論が高まっている。なお「トンカラリン」の名は石が穴に落ちる時の音から付いたとされる
が、語源は韓国語と言う解釈もある。
山鹿市にあるチブサン古墳。(国指定史跡)
抽象的な文様から、具象的な人物像へ移っていく過程を示す
全国的に見ても貴重な装飾古墳です。
チブサン古墳の石室内部。
正面の2つの同心円が乳房に見えることからこの名がついたそうです。
また、右側の壁には、冠をかぶった人物像が描かれており、
この墓を守護する人といわれています。
(見学有料、大人100円、子供50円、10時と14時の2回公開)
チブサン古墳に隣接するオブサン古墳。(国指定史跡)
古墳入り口から八の字型に広がる突堤付き円墳は全国的にも珍しく、
安産の神様としても知られているそうです。
オブサン古墳石室内部。
このオブサン、チブサン両古墳の一帯は、肥後古代の森 山鹿地区として
整備されています。
山鹿市にある鍋田横穴群(国指定史跡)
チブサン古墳そばの岩野川(菊池川の支流)沿いの岩壁に
61基の横穴墓があります。
写真は、弓矢を持つ人物、武具や馬などのレリーフがある27号墓です。
残念ながら右側半分が欠落していますが、近くの「古代の森」では、
この部分も復元したレプリカを見る事が出来ます。
鍋田横穴群27号墓のレリーフ部分の拡大写真。

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